作品データ
1. Deep Waters
Arkham House, Sauk City WI. 1967
邦訳データ
1. 暁に聞こえる呼び声
「海ふかく」
アーカムハウス叢書
国書刊行会/ 刊
初版：昭和61年8月30日
翻訳： 小倉多加志
補足データ
The Voice in the Dawn
1. The Premier Magazine. Nov.5, 1920
2. Mostly Ghostly
Murqi, London, 1999
解説
短編集「Deep Waters」の最後を飾るこの作品は、この短編集で初めて日の目を見たとされているが、実際は1920年に「The
Premier Magazine」に、「The Voice in the Dawn」のタイトルで発表されている。 ホジスンの未亡人であるベティが、彼の死後に出版社に売り込んだ作品の中のひとつである。また同時に、これがホジスンの「サルガッソーもの」の最後の作品とされている。ダレースは、この作品を改題の上、大幅に書き直して、ここに収録したようだ。
この作品を収録した理由は、私見だが、この作品がそのままホジスンの海洋怪奇小説の解説のような作品だからだと思う。ダレースは、さらに手を入れることで、この短編集を締めくくるのに相応しい、余韻の残る作品に改編したのだろう。1999年発行の「Mostly
Ghostly」で元の作品は読める。ダレースの手が入っているとはいえ、個人的には、美しくて好きな話。
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