夜の声

はじめに

ホジスンの生涯

主要単行本リスト

ホジスン関連年表

―沈黙の家から―

･四大長編の執筆時期について
･夏目漱石は『異次元を覗く家』を読んだことがあるのか？
･ホジスン対フーディニ
･ホジスン作品の古書価のはなし
･ラヴクラフトのホジスン評
･マタンゴのはなし

―試訳―

・The Goddessof Death
　（死の女神）
・Eloi Eloi Lama Sabachthani
　（エリ・エリ・レマ・
サバクタニ）
・Through the Vortex of A Cyclone
　（サイクロンの渦を抜けて）
・Date 1965: Modern Warfare
　（1965年：現代の戦争）
・The Riven Night
　（裂かれた夜）
・The Haunted Pampero
　（ホーンテッド・”パンペロ”）
・The Room of Fear
　（恐怖の部屋）
・Out of the Storm
　 （嵐より）

リンク

Sigsand manuscript

漂着の浜辺から

Seaside Junk Foods

書誌データ

1,　夜の声

創元推理文庫
東京創元社/　刊
初版：　1985年8月30日
解説：長谷川晋一

収録作品

1.　夜の声
2.　熱帯の恐怖
3.　廃船の謎
4.　グレイケン号の発見
5.　石の船
6.　カビの船
7.　ウドの島
8.　水槽の恐怖

解説

この短編集は日本独自編纂という体裁をとっているが、実際の内容は

William Hope Hodgson　（Masters of Terror, Volume 1）
London: Corgi Books, 1977

　とほぼ同じで、この本の翻訳といっていいかもしれない。（注1）
　この創元版「夜の声」は、ホジスンの代表的短編を集めたものというべき一冊で、国書刊行会版「海ふかく」とかなり重複するものの、翻訳がこなれていて読みやすく、ホジスン入門としては最も適しているかもしれない。
　 また、忘れてならないのは、最後に収録されている短編「水槽の恐怖」（The Terror of the Water Tank）である。この短編のもとになった給水塔は、ホジスンの地元であるブラックバーンに、最近取り壊されたらしいが、実在した。コーポレーション・パークにあったリヴィッジタンクと呼ばれた給水塔がそれで、1897年に建造され、地元の住民らに親しまれたという。ホジスンは、兄弟と散歩しながら、物語を語り、それがこの作品のもとになったという。（kaneさんよりの情報）

収録作品のオリジナルタイトルと初出

1. The Voice in the Night
Blue Book Magazine 6(1) Nov, 1907 : p136-142

2. A Tropical Horror
The Grand Magazine 1(5), 1905 : p844-850

3. The Mystery of the Derelict
The Story Teller 4(July), 1907 : p557-564

4. The Finding of the Graiken
Red Magazine 93(15), 1913 : p287-98

5. The Stone Ship
The Luck of the Strong (Eveleigh Nash, London, 1916)

6. The Derelict
Red Magazine 15(88), 1912 : p490-504

7. The Island of theUd
Red Magazine 75(15), 1912 : p361-74

8. The Terror of the Water Tank
Blue Book Magazine 5(5), 1907 : p987-994

（注1）　この単行本の収録作品は、

1. The Mystery of the Derelict
2. The Stone Ship
3. The Voice in the Night
4. The Derelict
5. A Tropical Horror
6. The Terror of the Water Tank
7. The Finding of the Graiken

であり、「ウドの島」が入っていないだけである。

<ボーダーランド三部作>

･ The Boats of the "Glen Carrig"
1/2/3/
･異次元を覗く家
1/2/3/
･The Ghost Pirates
1/2/3/

･ナイトランド
1/2/3/4/5/6

―連作短編集―

･幽霊狩人カーナッキ
1/2/
･Captain Gault

―短編集―

･Men of the Deep Waters
･The Luck of the Strong
・Poems and The Dream of X
･海ふかく
･Out of the Storm
・The Haunted Pampero
・Terrors of the Sea
・The Collected Fiction of William Hope Hodgson
・The Wandering Soul

･夜の声（日本独自編集）

―詩集―

・The Calling of the Sea
・The Voice of the Ocean
・The Lost Poetry

―短編作品―

―既訳短編―

・夜の声
・失われた子供たちの谷
・陽動作戦
・石の船
・静寂の海から
・難破船
・熱帯の恐怖
・海馬
・水槽の恐怖
・海藻の中に潜むもの
・帰り船≪シャムラーケン号≫
・ランシング号の乗組員
・漂流船の謎
・グレイケン号の発見
・カビの船
・ウドの島
・岬の冒険
・暁に聞こえる呼び声
・ミドル島に棲むもの
・死の女神
・船橋にて
・ホーンテッド・”パンペロ”
・嵐より
・裂かれた夜
・わたしの家は、
祈り人の家と呼ばれるべきである
1965年：現代の戦争

―未訳短編―

・The Albatross
・A Timely Escape
・The Heathern's　Revenge
・The Captain of the Onion Boat
・Bullion
・The Phantom Ship

***

・R.M.S Empress of Australia